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騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編 村上春樹

 

『1Q84』から7年の歳月が流れ、今は2017年2月25日

 

緑色の帯を取り、デザインカバーを外すと薄いグレーで装飾された本が手に馴染んだ。

 

Killing Commendatore と印字されている。

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今回の主人公は画家だ。

離婚してから再び元の鞘に収まるまでの9ヶ月の記録だ。

 

登場人物

  • 主人公 36才 画家 氏名は明らかにされていない 
  • 柚 33才 元妻
  • 小径 妹 12歳で心臓に関する病で逝去
  • 雨田 具彦 高名な日本画家 認知症で高級養護施設で暮らす 92才
  • 雨田 政彦 2才年上の美大の同級生 具彦の子 独身
  • 一人目の人妻(高校教師の夫のDVで体中がアザや傷跡だらけ)20代後半
  • 二人目の人妻 娘が二人いる裕福な家庭の41才
  • エージェント 主人公のビジネスパートナー
  • 免色 渉 主人公と物語を共にする54才の富裕層
  • 秋川 免色の元恋人 突然音信不通となり結婚して遺言を免色に残す
  • 秋川 笙子 まりえの叔母
  • 秋川まりえ  免色の子供かもしれない娘 13才
  • 騎士団長 60センチ 絵画から出てきたようなイデア
  • ファミリーレストランで会った若い女
  • 白いスバル・フォレスターに乗った中年男

 

村上春樹の作品の中でもセックスシーンが多い作品である。

今回は1Q84の冴えない塾講師から売れない請負肖像画の画家の主人公。

これが今回の作品を最初に読んだインスピレーションだ。

 

主人公は肖像画を描くことを職業として妻の仕事帰りを待ち、料理を作り、音楽を愛して自由な時間を読書とお酒で過ごすセックスレスの夫婦。

村上作品のいつもの展開と同じである。

そして、謎の井戸は石塚という鈴・鉦の音がなる姿に変えて地中での不思議な物語を展開していくのかと期待される。

 

騎士団長は謎の60センチ・ファンタジーである。

 

主人公にしか見えないし話せない。妖精のような存在。

 

この物語から感じるのは「女は理由も告げずに別れる」共通点ということだ。

 

男は何が原因で自分と別れるのかも知らされず突然孤独に陥ってしまう。

 

この主人公と免色は『女という存在』が理解できず、別れる理由もわからず一人で生き続けていく進行となっている。

 

自分にも経験がある。

 

理由もなく別れていった彼女・婚約者は『何が言いたかったのか』わからず煙のように消えてなくなった。今でも悪夢のように蘇ることがある。

 

女が別れる理由の殆どが新しい彼氏ができたことに集約できるのだろうか?

結婚していて子供ができても好きな男が現れたら簡単に別れるのだろうか?

 

その答えは「宿痾」であると、この小説は語っている。

 

自分には辛すぎる過去があるが「宿痾」と結論付けられるのは心が休まる。

 

村上作品は自分の古い心の傷を舐めまわすように物語を進める。

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村上作品は翻訳含めて本棚に多くが飾られている。